「I Love You」をキミにー秘密のオフィスラブー
「い…いえ。気にしないでください」
こういう時、素直で可愛い女の子だったら、もっと他に気の利いた言葉なんかをサラリと言って自分の気持ちを伝えられたのかな…。
素直じゃない自分の性格が嫌いだ。
心の中でいじけながらレジ開けの作業を終えた。
「お待たせしました。お客様こちらにどうぞ」
気を取り直して仕事モードに切り替える。
今は仕事中。赤坂さんのことは気にするな。何も考えるな。
そう自分で言い聞かせるのに…。
「ありがとうございましたぁ」
すぐ隣に赤坂さんがいるこの状況にあたしの心臓は忙しく鼓動を刻み続けた。