「I Love You」をキミにー秘密のオフィスラブー
なんだろう?なんか心の奥が淋しい隙間風が吹いてるような虚しさに襲われるよ…。
「あの…赤坂さん」
「………」
「赤坂さん!」
「えっ?なに?」
ヤバい。今、仕事中だった。慌てて仕事モードのスイッチに切り替えて、少し頬を赤く染めながらモジモジと俺に何か言いたそうな顔をしている彼女を見た。
彼女の名前は田崎 沙織。
今年の春に入社してきたばかりの頃は、大人しくて、なんだかいつも危なげで頼りない奴だったけど
見かけによらず頑張りやなんだよなぁ。
仕事もミスが少なくてレベルもあげてきてるしな。
「っで、なに?」
「あの、レジが少し落ち着いてきたので、そろそろ戻ってもいいですか?」
確かに…さっきよりはだいぶレジが空いてきたな…。
「いいよ。ありがとう。助かったよ」
瞳を余り合わせようとしないで伏し目がちにお辞儀をする彼女に明るく言った。