愛されたい、だけなのに~先生、信じてもいいの?~【1】
「お~、偉いじゃん」
放課後、私は言われた通りに準備室に向かった。
準備室に入ると、柳先生がソファーに座り書類らしきものを片付けていた。
「呼んだのは、柳先生です」
「ま、そうだな。じゃあ、あそこの棚から掃除してもらおうか」
「はい」
柳先生に渡された雑巾を手に持つと、指をさされた棚に向かう。
早く終わらせて帰ろうー…
そう思いながら、棚を雑巾で拭き始める。
「…」
よく見てみると、びっしりと本が並んでいる。
どれも難しそうで分厚い本ばかり…