林檎の恋の仕方。
「陸くぅ~ん!おはよ~う!」
「今日もカワイ~!」



私達の目の前で綺麗な女の子達に囲まれてるのは、秋山陸くん。
男の子はほとんど詳しくないけど、この人だけはすぐ分かっちゃう。
だって学年一の有名人なんだもん。


秋山くんは茶色の長めの髪がくるくる、ふわふわしてて、顔も目がパッチリでまつげが長くて鼻も高くて文句のつけどころがない。
おまけに勉強もよく出来るらしいし、部活には入ってないけど運動神経抜群で、毎日いろんな部活に引っ張りだこ。
秋山くん、細いし身軽そうだもんね。
とにかくそんな所が全部可愛くてかっこいいって、入学してから大人気なの。


私より学年が下の新入生だけど、それこそ同じ学年も二年生も三年生からもファンが多い。


「すごいなー。まさに王子様だね。まー私は年下興味ないけどー」


まこちゃんも毎日繰り返される秋山くんへの追っかけには苦笑い。
実際、秋山くんもあんまり相手にしてないみたい。
目立つのも大変なんだなぁ…。


秋山くんへの恒例行事をぼんやり眺めながら、まこちゃんと学校へ入った。
< 4 / 5 >

この作品をシェア

pagetop