ダメな僕のレクイエム
森田の父は平田と神谷の方へ向き直ると

「先生、学校での指導を強化して頂きたい。また今回の事はなるべく内密に…」

と言った。

「承知しております、幸い警察の方も不問に付すとおっしゃってましたし、学校の方も事を荒立てないよう校長には私から申し上げておきますので…」


そのやり取りを見ていた森田淳史は何故か心から怒りともやりきれなさとも分からない感情が沸々て込み上げて来るのを感じた。

気付けば持っていた鞄を地面に叩き衝けて叫んでいた

「何が悪いんだ!!!俺達の何を隠すんだ!!!!」

「淳史!」
「森田くん!」

森田の父と平田が叫んだ。

「悪いのはアイツらだろ!?警察は何をやってんだ!!!!! 何故逮捕して死刑にしないんだ!!!!」


神谷が駆けより

「森田!落ち着け!」

と森田の肩を両手で抑えた。
その神谷を森田は両手で突飛ばし

「あんたの世話にはならないよ!!!!」

と叫んだ


「森田…」

神谷が森田を見た、森田は神谷と目を合わせようとはしなかった…

「と とにかく 今日は皆、疲れているし、混乱しているから 帰りましょ…」

と平田がなだめるように言った。


皆が無言で一礼し歩き始めた。


ちかは 歩きながら神谷を見た

神谷は少し後ろから平田と並んで歩いていた


無性に抱きついて泣きじゃくりたいのを我慢するのに必死だった…
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