心離れのルームメイト
「…」

嫌な男。美人じゃなくて悪かったね。期待を裏切って悪かったね。

「ほら?入れよ?」

「あっはい。」


こわぁ。絶対、睨んでるよ。あの目。

「…」

うわぁ思った以上に広い家だな。入崎はキッチンのそばにあるテーブルに鍵を置いた。

「家賃のことだけど、自分のぶんぐらいは自分で払えよ?頼まれても貸すなんてことはしないから。」

「それぐらいわかってます。」

馬鹿にしてるし。

「だよな。とりあえず自己紹介はしておくか。入崎尚、28歳。職業はリーマン。よろしく。」

「私は、町田孝。18歳。高3。」

この時、この男への第一印象は最悪だった。

「それじゃあ俺はこれで。」

「何?」

後ろへ振り返りながら。


「仕事で疲れてるから部屋で少し横になる。」


ちなみに部屋には2つの個室があった。そう言いながら片方の部屋に入って行った。
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