こんな僕たち私たち
 瞬間、周りの景色が色を失った。

 ……このつんつん頭の彼は今何て?ワタシ、何も聞こえない。えぇ聞こえませんとも。

「つーか大好きだろっ」

 悲しいかな、当然の如くばっちり聞こえたその2度目の禄朗の発言で、ようやく現実に引き戻される私。

「!!!…私が!?な、ななな何言っ…!!つーか、いやマジで、はぁ!?」

「見ててバレバレなんだよ」

 思えば、黒岩先輩にも『ベタ惚れバレバレ』と言われた。私ってそこまでわかりやすいんだろうか?この、好きな人しか眼中にない進藤禄朗にもバレるくらいに。

 ――いや、今の問題はそこじゃない。

 日頃の他人との怒鳴り合いで鍛えられた(?)禄朗の大声は、当然すぐ傍の七緒にも聞こえたわけで。

 という事は、私の4年間の想いがまさに今、不本意な形で伝わってしまったわけで……。

 恐る恐る、七緒を見遣る。

「……」

 ぽかーん。と、わけがわからなさそうな表情の七緒が、そこにはいた。
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