恋愛ジャンキー *-甘い蜜に溺れて-*
先輩の声が、泣いてるみたいに聞こえた。
そんな声を出しながらも、つらそうに顔を歪めながらも、微笑む先輩。
冷静を保つ事で、微笑む事で、きっと先輩は心のバランスをなんとか保ってるんだ。
「俺、全然ダメな男なんだよ。彩香がいないだけで、簡単にダメになる。
唯に想ってもらう資格なんか、俺にはないんだ。
……これで、分かったろ」
なんとか微笑んでる、って感じの笑顔。
そんな先輩をじっと見つめたまま言う。
「それでもいいって言ったら、先輩はあたしを選んでくれますか?」
「……唯、」
「選んでくれないでしょ……?
先輩のイヤな部分も弱い部分も全部受けれるって言っても、あたしじゃダメなんでしょ?
3年も想い続けるくらい、彩香さんじゃなきゃダメなんでしょ……?」