それでも好き
悪夢
~悪夢~


明日、翠とイルミネーションを観に行く。


俺は、心を躍らせていた。

そんな時、家の電話がなった。


『はい、大森です。』


『大森かれんさんのご家族ですか?』


…?


『警察の者ですが、』


け、警察?
かれんに何かあったのか?


『実は、今かれんさん、こちらにいまして、』


は?
なんでそこにいるんだよ。

『かれんに何かあったんですか?』


『あの、とりあえずこちらへ来ていただいてよろしいですか?』


何があったか知らないけど、いかないと!


俺は、市内の警察署へ走った。


かれんは、取調室にいた。

「か、かれ…ん…」


息切れで、はあはあ言ってる俺を、かれんは涙目で見つめていた。


「お兄さんですか?ちょっと、こちらへ。」


俺は、隣の部屋へ行った。

「実は、かれんさんは、高校生の男子を、カッターで刺してしまって、」


えっ…
かれんが人を刺す…?


「僕が知っているのはだいたい、これぐらいで…これしか話してくれないんです。ですから、詳しい内容を聞いてください。」


俺は、問答無用でかれんがいる部屋へ行った。
どんな理由であろうと、慰めてやろう。
そう心に誓って。


「お、お兄ちゃん…」


「だいたいの内容は聞いたけど、なんでそうしたのか教えてくれないか?」
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