それでも好き
キーンコーンカーンコーン


「や、やっと終わった…」


五時間目終了のチャイムを聞いて、あたしはバタッと倒れた。


「みーどりっ!テスト、どうだった?」


どうだった?なんて聞かなくても…


「やっぱりダメだった!あーぁまた塾三昧だよ(泣)」


「あたしも。今回はダメだった。」


葵の「ダメだった。」は、平均80点以下。


イヤミに聞こえる…


そんな事を考えてるあたしをよそに、クラスがざわめいた。


「えっ!嘘っ!なんで大森君がうちのクラスに…」

「めっちゃかっこいい!!!!」


?


なんだろ。


野次馬で見えないよー!


「ヤバい!かっこよすぎる!」


あの葵でさえ、顔を赤くしてキャーキャー言ってる。

あ、あのー葵さん?


「み、翠!!!こっち来るよ!どーしよー!」


女子の大群の中から来たのは…


「昨日はごめんっ!あの時、足元に紙が落ちてて、」


ちょちょちょい!


待って!


って事は…
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