ひとかけらの恋
「ねぇ、美晴?」

私は優の声で、我にかえった。

「あぁ、ごめん。何の話だっけ?」

私は急いで話に戻ろうとした。

私があわてた様子だったから、優は私が見ていた方向を見た。

優は翔の方を見て納得したような顔になった。

優は、私が翔を好きなことを知っている。

だから、きっと私の気持ちもわかったと思う。

チャイムがまた鳴って、江里香と一緒に教室に入る。

学級写真は、雨が降ってきたから体育館で撮ることになった。

体育館に入ると、前のクラスが撮り終わるのを待つ。

一気に2クラスずつ撮るから、結構早いと思ったのに、意外と待つと長い。

「あぁ…まだかな。」
「長いね。あっ!咲のクラス撮るみたいだよ。」

暇つぶしに江里香と話していた時、江里香が咲の方に指を指しながら言った。

「えー、どこ?」

私はなかなか咲を見つけられなく、キョロキョロする。

私はキョロキョロと探した末、翔を見つけた。

翔の笑顔が、出会った時の笑顔と同じで心が懐かしい気持ちになった。





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