ひとかけらの恋
三章 記憶のかけら
ふんわりと温かい風が吹く4月の始め…。


私は今日も学校に向かって歩いていた。


一年前は着慣れていなかった制服も、今となっては制服姿がなじんでいる。


道端に咲いている花にモンシロチョウがたわむれていた。


小さい頃は、モンシロチョウといえば春の虫って感じがしたけど、最近は温暖化のせいかして秋にも見掛けるようになった。


地球ピンチの合図だなぁ。



新学期の朝はものすごく憂鬱だ。


クラス替えで仲のいい友達と一緒になれるかが心配…。


あと、もう一人…。

翔とも一緒になれるかが心配なんだよね…。



私は男子バスケ部の大会当日の日に、先生に見つからないようにこっそり応援に行った。

翔を見た時、いつものジャージ姿と違うユニホーム姿に、とても心を打たれた。





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