ひとかけらの恋
「後ろ向いて手出して?」




えっ…、なんでだろう?



よく意味がわからないけど、私は言われた通りにした。
すると………。





カサッ…。





……?何だろう…。



いきなり私の手のひらの上に、何かが置かれた。




「あ、あのぉ…。翔君これって何?」




私は黙ったままの翔君に問い掛けた。




「………………………。」




翔君は何も話さない。

私も黙ったままその状態でいた。



「もしさ……。俺のこと思い出すの嫌だったら………、忘れたままでいいから。」




えっ………………………………?




何言ってるの?




「じゃあな。」




翔君はそう言って廊下を歩いて行った。



だけど私は、ただ立ちすくむことしかできなかった。





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