ひとかけらの恋
あー、もう!!なんで閉まらないの!?

私は1人で怒りながら、鍵を回し続けた。


ガチャン!!


隣の部室の扉が閉まる音がした。

私がその音がした方を見た時だった。


あっ…。翔…。まだ居たんだ。


「どうした?」


翔は私が困っている状況に気付いて、声をかけた。


「…あっ…えっと、鍵が閉まらないんだ。」

いきなり話しかけられたので、声が裏がえっている。


「貸してみろ。」


そう言って翔は、私から鍵を受け取り、回し始めた。


カチャン!!


私があれほど回しても、閉まらなかった鍵が音をたてて閉まった。

「はい。」


翔が私に鍵を差し出す。


「ありがとう…。」


緊張して、翔の顔をまともに見れない…。

私はうつむいたままお礼を言った。


翔は、男子の部室の鍵返しにいくのに、職員室に向かって歩きだした。


私も少し距離をおいて、歩きだした。


部室から職員室までの道…。
普段はすごく短いのに、今日はすごくドキドキしてるせいかな…。とても長く感じるよ…。





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