ひとかけらの恋
部屋の中は、シャーペンと時計の針の音だけがしている。


…メール…返ってこないなぁ…。


やっぱり、メアドを教えてもらったくらいで浮かれているのは、世の中に私だけなのだろうか…?


トントンッ!


「美晴、お風呂よ。」

お母さんは、扉をノックすると同時に入ってきた。


それじゃあ、あまり意味もない気がする。


「わかったあぁ。」


私は教科書とノートをしまい、携帯を机の上に置いて下に降りた。




ジャー…。


フゥ…。


いつもお風呂に入ると、なんだか寂しい気持ちになったりもする。

翔の姿をたくさん見た事や、あまり見れなかった日の事。


いつも…複雑な思いが私の中を駆け巡る。


『好き』という思いが私を苦しめる時だってあるんだと、私は恋をして知る事になったんだ…。



………………………………………。


そろそろ出ようかな…。


私はお風呂場からでて、パジャマを着て髪の毛を拭きながら階段を上がる。





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