ひとかけらの恋
「ただいま…。」



シーン…。



…お母さん。洗濯物でも干してるのかな…?


私はゆっくり2階に上がった。






グスッ…、ヒック…。


………?



泣き声…?



私の部屋の隣りにある、紗季の部屋の扉が少し空いている。


「紗季…?」


私は空いている隙間から、部屋の中を覗いた。


「おっ、お姉ちゃん…。」


紗季は腫れた目でこっちを見た。


「どうしたの?」


紗季は一瞬ためらう様子だったけど、小さく深呼吸をして話し始めた。



「あのね、お姉ちゃんには言ってなかったけど、好きな人がいるの…。」


「うん…。」


私は紗季の言葉一つ一つに返事をしながら聞いた。


「それでね…。今日友達と遊びに行った時に…、好きな人が彼女と歩いてたの…。」



ドクン………!!



紗季が泣いてた理由は…私とまるっきり同じ状況だった…。





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