僕等が見つけた夏休み
「ただいま。」
「お帰りなさいませ。」

家政婦がすぐに返事をする。

親からの言葉はない。
「当り前か…」
親は留守なんだから。という言葉は呑み込む。

いつもこの家は、ため息が出る。
うちの父親は大きな病院のお偉いさんだ。
その一つ下で働くのが、母親。
無駄に大きな家も、
なんでも望むものが手に入る環境も、
いれたり尽くせたりの生活も。


・・・すべてに困らない。はっきりいって、こんなのうんざりだ。
だから、興味がなくなってしまうんだ。
自分で手に入れたいものも、簡単に入ってきてしまう。
< 4 / 7 >

この作品をシェア

pagetop