HARUKA -衝動の果てに-
「あの、今までごめん。誤解してた」

「いーよ。サボりはサボりなわけだし」

「わたしも・・・ごめんね」

「いいってば」


そんなことは、どうでもよかったんだ。
別に気にする人間でもなかったし。

でも・・・

ちょっと、心があったかくなったような気がするのは何故だろう。



「それでさ、僕たちで考えてみたんだけど」

「うん?」

「路上ライブ、ってのはどうかな」

「路上?」


そういえば・・・駅前とかにいるな。
バンド同士でイベントを作ったりしているみたいだけど。


「そうすれば、デビューのときだって固定のファンを作れると思うんだ」

「ファンがいれば、デビューの確率も高まるんだよ」

「・・・なんで、そんなに・・・?」

「・・・わたし、悠ちゃんの歌は聞いたことないけど、何か応援したいんだ。同情とかじゃなくて、純粋に」

「僕も、そうなんだ。そして、お礼に」

「ありがと・・・」

< 39 / 116 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop