座敷わらしの恋
さんざん子供だなんだって馬鹿にしたけど、俺は今まで、真剣になったことがあっただろうか。

ない、だろうなぁ。

そういう意味では、紫の方が、きっとずっとずっと、大人だ。


笑ってみせたのも束の間、そのまま紫は黙り込んでしまう。

俺もただ黙るしかない。

紫は足をぶらぶらさせながら、空を見つめている。

つられて俺も夜空に目を移す。

花火は、まだ始まらないだろうか。

星がよく見える。

花火が始まってしまったら、この星は見えなくなってしまうのだろうか。
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