チャンピオン【完】
『アノ女、女子プロマジニヤラセンノカ?』
『今ならちょろいだろ? オヤジが二人がつきあうの反対してて、詩が女子プロのベルト持ってきたら認めてやっても良いって言ってるって言えばいいんだ。
ヤベ、俺天才じゃね?』
『オ前ヲ敵ニマワシタクナイゼ... 』
ククク...
『二人とも面白いくらい馬鹿正直だから、俺に言わせりゃわりと簡単だったな』
部屋の中から聞こえる人とは思えぬ冷酷な言葉の数々。
巨大な陰謀の全容を知った私は寒気がし、自分の肩を抱いた。
「詩?」
「ひぃっ... !」
振り向くとそこには、お化けよりも恐ろしいガチムチ兄貴が立っていた。
まさか、こいつも仲間なのか!?
キッと私は彼を睨んだ。
しかし貴丸は薄闇の中、戸惑った顔をした。
「... DVD忘れてんよ。明日かえすんじゃないのか、これ」
仲間じゃないらしい。