私のペットは俺様わんこ。
『んだよ?なんか表情カタイぞ?』


「ふぇ?」


『ぼーっとして…』



あたしの顔を下から覗き込む。

――どきん……っ

心配そうな顔であたしを見つめた。



「なんもないよ」


『顔赤い』


「そんなこと…」



――ピンポーン♪



「あ。」



武藤だ……
なんか照れるなあ…



「…はい」


『あ、お…俺だけど……』


「いま出るから、待ってね」



あたしはインターホンの受話器を置いた。
くるっと振りかえるとそばにくぅちゃんが。



『…だれ』



あらん?
なんだか不機嫌なお顔だこと…。
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