灰色の羽
いや、そんなことはどうでもいい。



小さな体から凛と鳴った、鈴のように高く短い、少し震え響いた声。





初めて聞いた、





ファルセットのような高いソプラノ、






「いま、いま喋ったよな!?」



「う、うん。マキも聞いたよね?」



「え?あ、ええ。」



なぜか、気が動転していた。



「なんだしゃべれるんだ!ずっと黙ってるから心配してたんだよ!なぁパト?」



「ああ。ミイって呼び名も気に入ってくれたみたいだしよかった。」



パトとチャーがそれぞれに笑みを浮かべている。


当然だ。



保護した少女が無表情で何も喋らず、あまつさえ体には無数の傷跡、これはチャーは知らないけど、があったのだからあいつらにも不安感がつのっていだろう。



その内の一つが拭えたのかなり大きい。



少女は喜び合うチャーとパトをただ黙って眺めている。



私も内心は少し安堵していた。




「なあ!ミイはなんであそこにいたの?」
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