いばら姫と王子様 ~AfterDays~

「勿論です」


芹霞は私の親友だ。


今度こそ、私は芹霞を護るんだ。


何があったとしても。


何か――起きるのだろうか。


「もうすぐだ。


もうすぐで私は――。


アオ――」


天井に向けて消えてしまいそうな程に弱々しい声音を残し、緋狭さんは静かに微笑んで病室から消えた。


芹霞には、何か秘密があるのだろうか。


緋狭さんを悲壮な表情にさせる程の、何かが――?


だけど、私は芹霞の友達だから。


私を命がけで護ってくれた親友のために。


今度は私が命をかけるんだ。


そう、私だって芹霞を護れるんだ。


どんな劣等感を抱いていても――。





―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―


「貴方が隠した気持ちは、本当は誰に向けたものなの?」



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