いばら姫と王子様 ~AfterDays~
§選ぶモノ

 └芹霞Side*****

 芹霞Side
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あたしの入院生活も、あと3日で終わろうとしていた。


2ヶ月間――。


それは長いようで短くて。


目が覚めた時には、何で病室で寝ているのか判らなかったあたし。


まるで8年前の再現のような不可解な事態に、直前の記憶を呼び起こす。


――櫂~ッ!!!


そうだ。



あの時、あたしは確かに――。



胸に引き攣ったような痛み。


心臓がある位置には、熱を孕んだ何かがあった。


あたしの記憶がない処で何かが行われたらしい。


あたしは予想外にも生きている。



あたしの顔を覗き込む、見慣れた顔々。


ぼんやりと見つめ返しながら、感じたのは違和感。



数日間で距離を縮めた、金色の盟友がいない。



所在を問うたあたしに、櫂が重そうな口を開いた。



あたしの中に居る――と。



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