桜色の糸*完結


その日から一ヶ月に一回、心は顔に痣を作り学校へ登校してきた。
「骨折してないだけましだ」と笑いながら言う心。
その傷を見る度にまだ諦めていないと言われているみたいで恐怖が体を襲うのと同時に心への罪悪感を感じた。


傷を見る度に別れようと何度も考えた。
だけど『どうにかするから』と言い笑顔を向ける心を見て別れを切り出せなかった。


「あお、ご飯ちゃんと食ってるか?」


「もちろん!最近食べ過ぎで太っちゃって…」


「嘘つくな、俺のせいだな。
ごめんな…」


月日が経つにつれ食欲も無くなり痩せる私に心は『俺のせいだ』と自分を責めた。
この時、自分を維持するのに精一杯で心のこと気にかける余裕もなかった。


嘘つく度に膨れ上がる罪悪感の塊。


心を守るための嘘。


自分を保つための嘘。


ただ別れたくない一心だった。


彼と笑って桜を見たいだけ…


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