甘くも苦い誘惑に溺れて
あれから数時間が経ちホテルの前で彼は私の手を離した。
「…車乗らないの?」
「迎えが来るからな」
「…そう」
「言い忘れてたが…俺とお前は、許婚だ。…俺はお前を奪いに行く…覚悟しとけ」
ひらひらと手を振り私に背を向けて歩いて行く彼。
「…い、許婚…?」
はぁぁぁ?!
どう言う事よっ?!
私は彼を追い掛けたけどもう、既に彼の姿はなかった…。
許婚…?
そんな事…初めて聞いたんだけど…何かの…冗談よね…?