灰かぶり姫 -spinoff-
「彼氏出来たんやろ?」



口から出たのはそんな質問だった。


諦める為に、吹っ切れる為にここに来たのにどうして今更そんな嫉妬みたいな感情が出てくるんだろう。



「あぁ…うん…」


「そっか」



美由紀の答えはわかっていたハズなのに。


なのに胸が苦しい。



それでも前に進まなきゃいけない。


美由紀の幸せを願って、自分もいつかは幸せになって。


子供じみた考えだけど、そうしなきゃならないんだって思った。



「美由紀」


「うん?」


「俺、ずっとお前の事好きやったよ」



言った瞬間、美由紀の目が大きく見開かれた。

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