四畳半の茶室から


「つーかてめぇ、何この指輪。『結菜❤悠人』って。馬鹿じゃねーの?」


馬鹿って……失礼なっ!!


「ッ勝手に取らないで!あんた、うるさいのよさっきから!あたしがどんな指輪してようが勝手じゃない!」



あ、今まで頑張って保っていた敬語が……。



「ふーん…。ま、そーだけど。でも、すぐ壊れるのにそんなの付けたって意味ねーじゃん」



「はあ?…この指輪、結構丈夫だけど?!」



「そーじゃなくて、その悠人って奴とお前。すぐ壊れる関係だって言ってんの」



「…意味分かんない!なんであたしと悠人が壊れなきゃならないの?!」



「なんでっつーか……だって、壊れそーじゃん。高校生の恋愛なんて」



「……そんなのあんたに分かんないじゃん!ってかあんた何なのよ!ここの生徒?高校生だよね?!……あたしに何の恨みがあってそんなこと言うのよ!先生来るまでおとなしく待っとけば良いじゃない!」



「恨み……?…ああ、存分あるぞ?お前、先生に向かってなんて口のきき方してんだよ、このアホ!」



「先生?家元さんまだ来てないじゃん!何言ってるのよ!」



口での諍いがだんだんヒートアップしていく。こいつ、うざいっ!!



「……俺が先生様だっつってんだろ!」



「……はあっ?!」



「っつーわけで。てめぇはおとなしく次期家元の俺の授業を受けろ」




「はああああああああぁぁぁああああああああぁあぁああぁぁぁ?!」




こんな奴が、次期家元……?!




マジ……あり得ないんですけど………。
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