とある堕天使のモノガタリ
~INTROITUS~
県境の交差点付近でスピードを落とし、現場手前のコンビニにバイクを止めた。
ヘルメットを片手にゆっくり歩きながら道路に目を向けた。
数m先にタイヤ痕がありすぐにそこが現場だと分かった。
まだテールランプの破片と思われる破片が路肩に多少残っていた。
サブローはこの辺りで何か衝撃を受けた。
右横…
「向こう側から何かを打ったのか?
だったら…」
目の前のガードレールをしゃがんで見てみた。
「…あった…」
2センチほどの丸い穴が開いていた。
この高さだとバイクに当たったら…
「…え…」
給油タンク?
待て待て…
下手したら爆発して焼死じゃないか!?
「…サブローは殺されかけたのか?」
銃だったら死んでたが、幸い投げ飛ばされて重症だが生きてた。
「じゃあ、何で打たれた?」
俺は後ろを振り返った。
痕跡がない…
回収された?
銃じゃない。
しかも時間は昼間だ。
何で打たれた?
一番納得出来る狙撃方法は…
「…“弓”…」
俺は携帯を取り出すと虎太郎に電話をかけた。
「虎太郎。
例の事故の件だが、誰の仕業か分かったぞ」
「マジか!?」
「あぁ。
バイク走行中に弓で打たれたらしい。
やったのは“ロレイ”だ。」