とある堕天使のモノガタリ
~INTROITUS~
病室を出ると廊下を歩きながらガクが静かに口を開いた。
「サブは意外と正直なヤツでさ。
ああ見えてウソなんて付くヤツじゃないんだ。
…“彼女”居たんだと思う。」
「…現場行ってみるけど痕跡はないかもしれない。
ガクはこの後どうする?」
「店に戻る。
現場の事、頼んでいいか?」
「わかった。
夜バイトに行った時に報告する。」
今から行けばまだ明るいうちに現場を見れるはずだ。
今日はそのままaxelに向かうか…
そういえば後輩も来るって言ってたっけ…
そう考えていて思い出した。
「ガク、sevenに“飛鳥”ってヤツいるか?」
「“飛鳥”?…聞いた事ねぇな…」
「昴のとこに居るらしいんだ。
ソイツと昴がsevenに人を勧誘をしてるらしい。」
思惑が何かわからないが、絶対に裏がある。
根拠はないが直感的にそう感じた。
俺は一旦家に帰ると着替えて居間に向かった。
「忍~」
「買い物に出掛けとるぞ。」
いねぇのか…
「じゃあ師範でいいや。
俺ちょっと調べたい事あるから出掛ける。
そのままバイト行くから夕飯いらねーって忍に言っといて~」
「うむ。
二度と帰って来なくてもいいぞ?」
「…なんだと、じじぃ…
明日の稽古で寿命縮めてやる…」
「ふぉふぉふぉ!
右京…気を付けて行けよ。」
「ん。行ってくる」
師範にそう言い残すとバイクで国道へ向かった。