とある堕天使のモノガタリ ~INTROITUS~



さっき居た段差に戻るとそっと忍を下ろした。


「びっくりした…途中でセリに目隠しされて、
気付いたらコレだもん!」

「ククク…俺も驚いた。
何か企んでるのは知ってたんだけどな…」


二人で笑い合っていると潤が小さな箱を持って俺の前で開けた。


「忘れるとこだった。」


その小さな箱から指輪を手に取るとちょっと首を傾げて忍を見た。


「姫、どの指に致しますか?」

「フフ…薬指にお願いします。」


そう言って忍は左手を俺に差し出した。


「コレは予約の印。

将来、ここに俺がエンゲージリングをはめるから…」

「右京…」


忍は潤んだ瞳で今日一番の笑顔を見せた。




終始止まない歓声の中、ガクが声を張り上げた。

「よーし!!始めるぞー!!」


DJが「OK!」と言うと部屋が少し暗くなっていつもの雰囲気に戻った。


忍はセリ達に囲まれ楽しそうに笑った。


「お前はあっちな?」


ガクはカウンターを指差された。


「…バーテンやれって事か?」


俺はため息を付きながら上着を脱ぐと、カウンター内に入った。


「右京~喉乾いた~」

「へいへい…只今お作りしますよ…」


そう言ってシェイカーを振って次々にカクテルを作った。



< 268 / 405 >

この作品をシェア

pagetop