【完】歌姫、そんな声で鳴かないで!
「………ぃった!あぁ、あ!」



初めては、痛みと切なさと一緒に喪失する。



「きっつ………さすが処女って感じ。」



寒いのに、しっとり汗をかいたヤス。



その彫り物みたいな細いのに均衡の取れた身体と、白い肌。



私は捕まるところを探す手を、ヤスの肩に置き、爪を立てた。



「……俺も、こんなふうに生まれたんだろう。愛のない、ただの快楽の果てに。」



痛みと快楽の中で、ヤスの泣き声が聞こえた気がする。



「なんで子供は両親を選べないんだ?なんで、なんで俺は…。」



ヤスお願い、その先は分かってる。言わないで。
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