君が教えてくれたこと
救急病院の手術室の廊下は、静かだった。
岡田は、壁に背をかけ、腕を組んで立っている。
折越さんは、泣いてる真由美を抱いたまま、椅子に座っている。
その隣に、幸太朗が俯いて座っていた。
僕は、由梨のお母さんに連絡し、病院の正面入口で、到着するのを待っていた。
「お母さん!!」
タクシーから降りる由梨のお母さんを見つけ、声をかけた。
「優ちゃん!由梨は?!」
僕の肩を掴んで、取り乱したお母さんが言って来た。
「こっちです!」
由梨の手術室まで、お母さんを連れて行った。
数時間後・・
手術が終わり、由梨は、集中治療室へと運ばれた。
落ち着いては来たものの、まだ安心できない状態は続いていた。
「北山、大丈夫か?」
岡田が、話しかけて来た。
「あぁ、ありがとう」
「ビックリしたな」
「あぁ」
「大丈夫だよ。信じよう」
「・・なぁ、岡田」
「ん?」
「みんな疲れてるだろうから、送っててやってくれ」
「あぁ、いいけど、お前は?」
「俺は、お母さんと付き添ってるから」
「わかった。なんかあったら連絡してな」
「ありがとう」
岡田達は、帰って行った。
「お母さん」
集中治療室の前に座り、ぐったりとしたお母さんに声をかけた。
「・・優ちゃん」
「お母さん、ごめんなさい。僕が、ついていたのに」
「優ちゃんが、謝ることじゃないの。謝らなきゃいけないのは、私の方なの」
「お母さん?」
お母さんは、涙を流しながら話し始めた。
「由梨ね、二十歳まで生きられないの」
僕は、頭が真っ白になった。
岡田は、壁に背をかけ、腕を組んで立っている。
折越さんは、泣いてる真由美を抱いたまま、椅子に座っている。
その隣に、幸太朗が俯いて座っていた。
僕は、由梨のお母さんに連絡し、病院の正面入口で、到着するのを待っていた。
「お母さん!!」
タクシーから降りる由梨のお母さんを見つけ、声をかけた。
「優ちゃん!由梨は?!」
僕の肩を掴んで、取り乱したお母さんが言って来た。
「こっちです!」
由梨の手術室まで、お母さんを連れて行った。
数時間後・・
手術が終わり、由梨は、集中治療室へと運ばれた。
落ち着いては来たものの、まだ安心できない状態は続いていた。
「北山、大丈夫か?」
岡田が、話しかけて来た。
「あぁ、ありがとう」
「ビックリしたな」
「あぁ」
「大丈夫だよ。信じよう」
「・・なぁ、岡田」
「ん?」
「みんな疲れてるだろうから、送っててやってくれ」
「あぁ、いいけど、お前は?」
「俺は、お母さんと付き添ってるから」
「わかった。なんかあったら連絡してな」
「ありがとう」
岡田達は、帰って行った。
「お母さん」
集中治療室の前に座り、ぐったりとしたお母さんに声をかけた。
「・・優ちゃん」
「お母さん、ごめんなさい。僕が、ついていたのに」
「優ちゃんが、謝ることじゃないの。謝らなきゃいけないのは、私の方なの」
「お母さん?」
お母さんは、涙を流しながら話し始めた。
「由梨ね、二十歳まで生きられないの」
僕は、頭が真っ白になった。