誰よりも愛してくれなきゃ××
「いいなぁー、心愛は」
「え?なんでよ?」
「奏斗くんとデートなんでしょー?ヒカリもそーゆう相手ほしーっ!」
ボフッという音が、お姉ちゃんがベットに腰を沈めたことを知らせる
デート…なのかな、やっぱ
鏡に映し出された自分の顔が、チークをのせていないのに、ピンク色に染まっているのを見て、
「職場の人でいいじゃん。アタックされてるんでしょ?」
慌てて化粧ポーチを漁る
「それがさーぁ、最初は2人っきりでって誘われたんだけどぉ、パパにダメって言われちゃたんだーぁ」
「あー…、聞いちゃったんだ?」
相変わらずお父さんっ子だな、と思いながら、マスカラで睫毛を伸ばしていく