私がマフィアのボスになる日
私はカナ姫の事を何も知らないから知りたい・・・けど聞いて良いものか迷っていると、カナ姫から話してくれた。


「私は生まれてから中学に入るまで、お母さんと暮らしてたんだけど、中学一年の時にお母さん事故で死んじゃって、父親の方に引き取られたんだけど、私のお母さんはいわゆるお金持ちの愛人だったみたいで、父親には今の母親と子供が居てね。」


私は驚いた。カナ姫は生まれた時からお嬢様って思い込んでいた。


「そこからまた最悪。私が来るまでは仲良し家族だったらしいんだけど、私が家に来てからその子供・・・私の姉になるんだけど、彼女は家出してどこか行っちゃうし、父親は仕事って言って家に寄り付かないし、母親からは[あなたが来なければ]って目で見られるし。」


カナ姫は淡々と話を続ける。


「で、家に帰らず毎日公園とかで一人で泣いてた時にマフィアのOBに声を掛けられて、困っているならジンサに頼るといいって紹介してもらったの。」


「初対面でよく怪しまなかったねカナ姫。普通は疑うよ。」


「うん。最初はなんなのこの人って思ったけど、その時はどうとでもなれって感じだったし、そんなに悪い人には見えなかったの。その人はここには全く来ないけど、この近くの公園にはよく散歩しにくるみたい。また今度改めてお礼を言わなきゃ。お陰で救われましたってね。」


「カナ姫。その事知ってるのはジンサだけ?」


「そう。だから三人の秘密にしといてね。」


「絶対に誰にも言わない。」




二人で女子の友情を深めていると、隣りの部屋から女性の叫び声が聞こえた。



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