ドリーム★スクール
迷い
「ぷっはー★生き帰ったぁ!」
「杏、めっちゃ走ってたもんね!」
「そりぁそーさ!だって最後の体育祭だし〜☆」

私、松橋杏・高校2年生。彼氏のゆーとと一緒の学校に行くために死ぬほど頑張って入ったこの学校を体育祭が終わった時辞める。
辞めるって言っても、親の転勤のせいだけど、最初はすごく嫌で色々と思ってないことを沢山親にぶつけた。でもその転勤のおかげで私の夢が叶う事になる。

「あさは〜!実話ねぇ〜!私、北海道の山崎高校に行く事になったの!」

「え!?あの杏が行きたくて行きたくてたまらなかった学校?でも何で急に?」
「前の大会の時『是非、うちの高校に来て下さい!いつでもお電話お待ちしてますっ!』って言われて、電話したら『待ってます!』って言われて・・・」

「良かったじゃーん!!でもゆーと君にも言ってるの?」

「えっ?言えない言えない!!!だって言ったらゆーと、大泣きするじゃん!!」

「まぁ確かにねぇ〜!『杏が行くなら俺も行く〜!』って大泣きしそう!」

でも、本当はそれが理由じゃない。
本当はゆーとが悲しむ顔を見たくないから。
多分ゆーとにこの転勤の事を話すと毎日大泣きするし、私と一緒に転勤するとか言いだしそうだし、そんなゆーとを見たら松橋高校に行けなくなる。
今まで、すべてゆーとが笑顔でいられるようにしてきたけど、今回だけは私の勝手なわがまま許してね。

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