禁断の恋はじめます

啓吾が家を飛び出して行って
ﾏﾏは座りこんだ。


｢ﾏﾏ・・・・。」



寝室からﾊﾟﾊﾟが出てきて

｢どうかしたのか?」と聞いた。



｢ﾊﾟﾊﾟ…どうしよう……。」


ﾏﾏの顔が泣き顔に変わっていた。


「どうしたんだ!?」


｢啓吾が言っていた…前田ってね…
なんかひっかかってたんだけど
昔…ほら…啓吾を引き取って少ししてから……
女の人が…訪ねてきたでしょう……。」


ﾊﾟﾊﾟは記憶をたどるように眉間にしわをよせた。


「ま…まさか……」



二人の緊迫したやりとりを
私は茫然として見ていた。