禁断の恋はじめます
「お手伝いさんが帰っちゃったから
こんなものしかなくて……。」


女の人はそういうと
コーヒーと
一口サイズに切ってあった
ようかんを運んできた。



「おかまいなく。
すみません こんな時間に
連絡もなく押しかけて。」


私はソファーから立ち上がって
頭をさげた。


「どうしてここにあの子が
いるの知ってたの?」


「私の勤めてる病院に来たので…。」



「昨日電話くれた人?」


「はい…。」



「私は 田辺 裕子……。
彼の…年上の恋人…っていうのかな。」



  恋人…?


「そうですか……。」


若作りしているけれど
多分 ママやパパと同じくらいの年
啓吾が勤めている
ホストクラブででも出会ったのか……。


「愛し合ってるんですか?」
単刀直入に私は言葉を
田辺 裕子 に投げつけた。
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