禁断の恋はじめます
部屋に戻ると啓吾が
ベットに横たわっていた。


「大丈夫?」


「大丈夫。ちょっと
ゆっくりつかりすぎたかな。
のぼせた感じ…。」


私はタオルを冷たい水で冷やして
額に置いた。


「うわ…気持ちいい。」


「少し寝てて。
もうすぐご飯だからね。」


しばらくして啓吾の寝息が
聞こえた。


「寝ちゃったんだ。」


食事は隣の和室にある
堀ごたつに用意された。


「すごい…私は食べられるけど
啓吾はどうかな……。」


最近食欲がなくなっているのは
母からも聞いていた。
そろそろ…病院に戻らないと…
いけないのかな…。



「啓吾 食事来たよ。」



「ん……」啓吾がだるそうに
体を起こした。



「大丈夫?」



「おう!!」


私の向かい側に座ってニコニコ笑う。


私は啓吾にビールをついだ。


「俺は飲まないよ。
最近この炭酸が厳しいんだよ。
前は厳しくたって飲んだけどね。
命根性が強くなったのかな。」



「形だけだから。
私が飲むから大丈夫。
乾杯しよ。」


啓吾が私のコップに注いでくれた。



「何に乾杯する?」啓吾が聞いた。


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