禁断の恋はじめます
黒いスーツに着替えて
俺は 兄として妹の歩く
バージンロードをを見ていた。

先輩の両親がやってきて
俺に挨拶をしてくれた。

「とても可愛いヤツです。
どうぞよろしくお願いします。」

兄としてしっかり
挨拶をした。

先に先輩が入場してきた。
白いタキシードに着替えた
先輩はめちゃくちゃいい男で
男として俺も惚れるくらいだった。


「美男美女ですね。」

そう言うと先輩の両親も
嬉しそうに微笑んだ。




先輩が俺のところで止まって
「おまえに負けないくらい
朱奈を愛してるからな。」と
微笑んだ。


「先輩……。
俺は負けですよ。
先輩の気持ちの方が百倍強い。
妹をよろしくお願いします。
先輩にお願いできて
俺…安心して…逝けます……。」


不覚にも泣いてしまった。


「バカ野郎……。」

先輩は俺を強く抱きしめてくれた。

「幸せにするからな。」



バージンロードを父と腕を組んで
朱奈が歩いている。

俺は子供のように
泣きじゃくってしまった。

神の前で立った二人に

「ありがと…ありがと…。」
何度も言った。


誓いのキスは美しかった。
神の前で俺は素直に妹を
祝福する兄でいられたことを
感謝した。


  天国行けそうって…


今日の日を…忘れない……。


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