秋葉原パラダイス
オフ会で何が変わるのか

「みなさん!これで
 メンバーがそろいましたねっ!
 じゃあまずは自己紹介から~」

バンッ

「私帰るわ!」

この空気が嫌だったのか
一人の女性が
帰っていった。

確かにこの空気じゃねぇ
あゆも帰りたかった。

「あー。
 ではっ自己紹介から!」

「私も帰る!」

「私も!!!」

と言って、オフ会は
あゆとめるさんだけに
なってしまった。

「私も・・・帰りますっ」

「あーいやいや
 待ってくださいよっ
 この私でよかったら
 友達になりませんか?」

何この人・・・
なれなれしいし。

「あゆさんはっ
 なぜこの秋葉原に
 飽きてしまったのですか?
 なぜこんな
 素晴らしい
 秋葉原に?」

素晴らしい?
最初はあゆだって
そう思った。
でも違う。

「私が幼い頃の
 将来の夢
 しってます?」

「何ですか??」

「秋葉原のお姫様。
 メイドさん。」

・・・これであっちも
呆れるでしょ。

「うわぁ!
 なんという素晴らしい
 夢なんでしょう!!
 あゆさん、でもね
 秋葉原に訪れた人は
 誰だってお姫様なんですよ。
 あゆさんだって
 もう輝いてます。
 メイドさん、ですよね?」

何?この人は。

「でも、自由な気がしない。
 メイドさんだけど・・・
 お姫様はちやほやされる
 自由!!
 私はメイドさんなのに
 指名された事もないし
 最近は雑用係・・・」

「秋葉原に
 ちやほやなんて
 ないですよ~
 でも誰もが
 秋葉原に来ることで
 輝きを忘れず
 お姫様、王様、王子様・・・」

「うるさい!!
 もう帰ります
 さようなら。」

あーもうばかばかしい。
この人の妄想についていけない。
何がお姫様なのか・・・

「待ってくださーい!」

・・・しつこい!
もうかかわりたくないのに
何なの?この人は!
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