弱く儚いモノ達へ
「…し…死んだ…。ビルから空を飛んでもうたわ。」
凍りつく空気。
「何でや。何で死んでん。」
崩れ膝まつくすばる。
「お前のせいやない。自分を責めるなや。」
苦しそうにすばるを見つめる。
「そうや。すばるが悪いんとちゃう。」
すばるに駆け寄る博貴。
「自分よりあいつのことを考えてたら…こ…こんな…こんなことにならひんかったはずや…。」
泣き崩れるすばる。
「運命やってん。彼女の死も今ここにお前がおることも。全て。」
さっきまでの瞳とは違い。
冷たく凍りついた裕の目。
「何言うてんねん。」
驚きの隠せない信五の表情。