弱く儚いモノ達へ
自分の中の違和感




放課後の教室。
騒がしい子供達の声。 
ランドセル背負い友達の元へと走っていく。
   

「帰ろうや。」


友達の肩へと触れる。
電流が裕の頭へと伝わる。
青白い光と共に目の前に見える景色。
   

『何でいつもこっちくるねん。』


友達の心の声に一瞬裕の動きが止まる。
   

「裕。どうしてん?帰ろうや。」

いつもと変わらない友達の姿に動揺を隠すことが出来ない。
   
「いつもそうやって思ってたん?」
   


「何が?」

先ほどとは違う裕の表情に戸惑う友達。
   


「邪魔なら邪魔ってはっきり言えや。」



怒鳴り散らす裕。
   

「何言うてるねん。裕。可笑しいで。」

裕の肩へと触れる友達。
   


『何やねん。こいつ。ほんまに気持ち悪いわ。』



再び裕の頭へと電気が流れる。
  

「気持ち悪いなら気持ち悪いってはっきり言えばええやろう。」


肩にのせられた友達の手を振り払うと。
教室を飛び出す裕。





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