トリップ

少し考え、ジュマはこの男を入れないことにした。連れて行かれる人がどんな相手と戦わされるのか想像すると身震いする。

断ろうと口を開くが、その時には男はチャイムを鳴らしていた。

チャイムが鳴ったのを聞いたのか、室内から声がする。

「・・・ジュマじゃないな。誰だ」
「お前は知らないだろうけどよ、共通はあるぜ」
「共通?」
「ああ。俺も守り屋だ」

それを聞くと、室内の声はゆっくりと話し出す。

「普通の業者か」
「ああ。取り合えず、中に入れてくれ。お前んとこの秀才クンは、頑固で入れてくれそうにもねぇから」

少ししてから「よし、入れ」と声がする。

「そんなっ・・・リクさん!危険ですよ!」

ジュマは焦って言うが、ドアは開く。

少しだけ険しくなった顔のリクが、顔を出す。

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