トリップ
町のほうに出て、人が沢山通っている所で、ふとキャプテンが立ち止まった。
「そいえば・・・シャケって動物園に送ったらどうなんの?」
「・・・。・・・そりゃあ・・・」
そこで育てられる、そう言った言葉を期待していたキャプテンに、次の言葉はショックが大きかった。
「危険種ってぐらいだから・・・保健所送りじゃねぇの?」
保健所・・・。それはキャプテンが最も忌み嫌う場所だった。雷に打たれたような、鈍器で殴られたような衝撃が走る。
不意に、犬や猫が殺されるあの映像が蘇った。
「そ・・・」
震える声で、キャプテンが言った。
「そんなのアカン!!」
いきなりキャプテンが大声を出したため、周りの者は何が起こったのだといっせいにこちらを向く。
「おい、ここまで来てそれはねぇだろ。そいつを届けねぇと仕事になんねぇよ。」
「・・・ケイラ・・・シャケが殺されてもいいと?」
「かまわねぇよ。お前だって、さっきあの2人が殺されても何も言わなかったろ?」
その時、キャプテンはケイラに歩み寄り、拳で思いっきり突いた。これは、彼女にとって衝動的な行動だ。