\君と青空/



「ごらああぁあぁあ!!東城!!
遅れてくるんじゃなぁい!!」


「すんまて~ん」




怒鳴り声が校庭からきこえ
思わず視線をそこにやった。




…結局、遅れてんじゃねぇか。




謝ってるのにへらへら笑ってる美亜の顔からは
反省の色なんて全くみえなくて。




そんな顔してる美亜をみて
思わずふっと笑みが零れた。





「んだよ、何笑ってんだよ気持ちわりぃ」



「うっせぇよ」




隣の席の龍也(リュウヤ)は
あからさまに気持ち悪そうな顔をして
俺をみてくる。




龍也とは高校で仲良くなって
一緒につるむ仲間の一人。




「てか、さっききた女の子誰よ?」



「はっ?」


「名前、教えろって!」



「出たよ。龍也の女チェック」



「うっせぇな。可愛い子の名前を覚えるのは
男として当然なことだろ!!」




いやいや。おかしいだろ。



つってもあれだよな。



「お前んなこといいながら
一途だもんな」



「一途に越したことはねぇよ」



なんて微笑みながいってくる龍也に
「そうだな」
って相槌をうった。





「お前さ、そろそろ女作れば?」



「いらねぇよ、女なんて」



「とかいって、告白とかされんだろ?」



「…1回もされたことなんてねぇよ」



「嘘つけ!」




「嘘いってどうすんだ馬鹿野郎」



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