\君と青空/
そんな日々が毎日続く。
先生たちも何も言わないまま
「じゃあSHR終わり」
なんて、教室から出て行く。
「ねぇ、美亜!…みてみてアソコ!」
いきなり綾乃が窓の外を指差した。
つられるように綾乃の指してる方へ視線を送る。
――――――体育か?
「何?運動したいの?」
「違うって!アソコみて!」
「アソコってどこよ!」
「ほら、ちょっと金髪に近い髪の人。
ほらほら。今座った人!」
その説明を受けてようやく
"アソコ"のところがわかった。
「で、あの人がなんなわけ?」
「早崎翔(ハヤサキショウ)さんって言うんだけど
2年の中でダントツカッコいいんだよ!」
確かに綺麗な顔立ちはしてるし
ほどよい筋肉でいい感じだと思うけど。
でも……。
「なんかめっちゃだるそうだよね」
「あぁ、翔先輩は極度の面倒くさがり屋でさ
だいぶクールなんだ~!
だから近寄ってくる女って少ないの。
でもカッコいいから目奪われるんだよね!」
「ふぅん」
「ね、美亜!翔先輩に彼女いるかきいてよ!」
「え、今ココで!?」
「うん!」
すんごい満面の笑みで言われたら
そんなの………。
私は、窓をガラッと勢いよくあけ
先輩に聞こえるように大声で叫んだ。
「早崎翔せんぱぁああぁぁあぁぁぁい!!!」
あたしの声が届いたのか
先輩の視線は私にうつった。
「先輩って、彼女いるんですかあぁあぁぁあぁぁあ??」