\君と青空/



そんな日々が毎日続く。


先生たちも何も言わないまま
「じゃあSHR終わり」


なんて、教室から出て行く。







「ねぇ、美亜!…みてみてアソコ!」


いきなり綾乃が窓の外を指差した。
つられるように綾乃の指してる方へ視線を送る。






――――――体育か?






「何?運動したいの?」



「違うって!アソコみて!」



「アソコってどこよ!」



「ほら、ちょっと金髪に近い髪の人。
ほらほら。今座った人!」






その説明を受けてようやく
"アソコ"のところがわかった。




「で、あの人がなんなわけ?」



「早崎翔(ハヤサキショウ)さんって言うんだけど
2年の中でダントツカッコいいんだよ!」






確かに綺麗な顔立ちはしてるし
ほどよい筋肉でいい感じだと思うけど。




でも……。




「なんかめっちゃだるそうだよね」



「あぁ、翔先輩は極度の面倒くさがり屋でさ
だいぶクールなんだ~!


だから近寄ってくる女って少ないの。
でもカッコいいから目奪われるんだよね!」



「ふぅん」




「ね、美亜!翔先輩に彼女いるかきいてよ!」





「え、今ココで!?」




「うん!」





すんごい満面の笑みで言われたら
そんなの………。





私は、窓をガラッと勢いよくあけ
先輩に聞こえるように大声で叫んだ。




「早崎翔せんぱぁああぁぁあぁぁぁい!!!」



あたしの声が届いたのか
先輩の視線は私にうつった。



「先輩って、彼女いるんですかあぁあぁぁあぁぁあ??」



< 4 / 64 >

この作品をシェア

pagetop