花には水を
意外と、いい人。
いや、まぁ前から心配してくれてたけど・・・。
「じゃあ・・・えっと、あ、右ですね右。こっちの道で」
私は、指を指して指示すると男の人の戸惑った声が聞こえた。
それと同時に、ふわっと香った香水の匂い。
柑橘系のスッキリとした香り。
多分、彼が私の隣に来たのだろう。
それしか考えられない。
私は、ぼやける目で彼を見た。
近くなったおかげで辛うじて見える髪の毛は・・・茶色だろうか。
あ・・・
背は私よりも高い。
それと・・・青いブレザー。
私と同じ学校の生徒?