花には水を
どんどん有名になる彼。
そんな彼を私は、ただ冷めた目で見つめていた。
また彼と出会ったのは、雨の日。
職員室から数学の先生に渡してほしいと頼まれた資料を、三階の準備室に渡しにいっていた最中だった。
私はふと窓の外をみた。
校舎の三階からは別グランドが見える。
そこは、サッカー部と野球部が使う大きめのグランド。
雨で誰もいないはずのグランドに、見えたひとつの影。
私は目を凝らして、その人物を確認しようとした。
そしてわかった瞬間、少しだけ胸がじくんと傷んだ。
沢・・・瑞穂だ。