ツンデレ美女の恋愛事情~新・素敵すぎる上司~
「どうだい?」

「すごい、いい眺めね!」

「だろ? あまり人が来ない、隠れた絶景ポイントってとこかな」

確かに、私達の他には誰もいないし、すれ違った車はほんの数台だったと思う。

慎司さんはスーッと大きく息を吸い、ハァーッと吐いた。私も真似して深呼吸をすると、空気が美味しく感じられた。

崖の際まで歩いて行くと、慎司さんはおもむろにジャケットを脱ぎ、それを下に敷いた。

「座ろうか?」

「うん。でも、ジャケットが汚れちゃうよ?」

「構わない」

慎司さんはそう言いながら、ジャケットの上に腰を降ろしたので、私もその隣に座った。

当然の事ながら、慎司さんとは肩が触れ合うほどに近かった。
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